「超」入門 失敗の本質

今日の読書本です。ダイヤモンド社、鈴木博殻様。
本書は約35年前に出版された「失敗の本質」について、その価値を見直す入門書としての位置づけです。
原本はビジネスマン必読書と言われてますね。私も読みたいのですが、なかなか機会が無く…本書を手に取った次第です。
過去のこととは言え、ご先祖様の足跡を否定するのは心苦しいのですが…とはいえ次世代に活かさねばならない。今の日本の礎になった皆様に感謝しつつ。
では、簡単なまとめを。
・戦略の失敗は、戦術で補えない:戦略につながる戦術的勝利を積み重ねるのが重要。
・勝利につながる指標を選ぶことが戦略であり、追いかける指標を決めること:指標はいつも一定では淘汰される。
・体験的学習・経験から気付いた勝利は再現性がない:成功要因を把握し、指標を理解して勝利を継続する。
・同じ指標ばかり追い続けるといずれ敗北する:競合とは、違う指標(戦略)を発見する
・ゲームのルールを変えた者だけが勝つ:日本人は錬磨が得意。日本人は達人のパイロットを生み出したが、米軍は達人で無くても勝てる航空機を作り出して、ルールを変えた。
・達人も創造的破壊には負ける:人・技術・技術の運用
・問題構造に対するプロセス改善だけでは壁にあたる:問題構造を固定的と決めつけるシングルループ学習では無く、問題構造そのものものを見直すダブルループ学習。
・既存の指標の発見→敵の指標の無効化→新たな指標で戦う
・技術進歩だけではイノベーションは生まれない:イノベーションを起こした指標を見抜き、ダブルループと新たな指標を見つけるのが肝要。
・虎の巻のみを伝承しない:型だけを伝承しても、それと違う場面で対応できなくなる。勝利した型の伝承と、勝利の本質は別で分けて考える。
・古い指標に固執しない:自分が去った後、新しいCEOは何をするだろう?
・知らないという理由だけで、現場を蔑視してはいけない
・人事システムの違い:米軍は一年間隔で現場と司令部の人間を入れ替え、現場の意見・緊張感を参謀部にもたらす。
・不適切な人事システムは組織の敗北につながる:人事評価は組織全体に対するメッセージである、失敗の責任を明確に。
・正確な情報はトップに届かない:派閥・縄張りで組織全体を考える人間がいなくなり意思決定が遅れる。現場から離れるほど情報は濾過され、概略しか届かない。激戦地・利益の最前線を確認するべき。
・愚かなリーダーは自分が認識できる限界が組織の限界としてしまう:賢明なリーダーは他者の視点を活用して組織を活性化する
・勝利の条件を正しく認識し、見直すこと
・思索を行い 読書をして 上級者となっても反駁する人がおり 批判を受ける機会を常にもち 式場の御神体とならず 権威の偶像ともならず 風雨の激しい現場に駆り出される
・それとこれとは話が別なものと、一部の正論で全般が正しいと思う空気には、警戒が必要
・多くのコストを払った事業ほど撤退が困難
・未解決の心理的不安から安易に逃げない:決定したことでも、必要なら再考する
・状況が実態より良いようなフリをすることは、最終的にはほぼ確実に破滅につながる
・リスクを隠すことは、悲劇の増大と新たな損害を生み出すことにつながる:コンティンジェンシープラン(万一に備えた計画)の立案を
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