鍵赫 第6話「ゲマ女子」

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モモ好きおじさんは既攻略、あと2アカウントです。
そろそろ忘れられてそうなのですが、こちら月ノ美兎様の配信より着想を得ております。みとあーとなのです。
第5話はこちら。

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昼間。
いつものように食堂で時間を潰していると、慶子さんが話しかけてくる。
もはや緊張感も大分なくなってきたわけだが、それでもなんとなく意識してしまう。
「ねぇねぇ、昨日さ。例のグループチェックした?」
「昨日?一応見たけど…モモ好きおじさんって人と話してたな。それ以外は見れなかったよ。…何かあったの?」
彼女はうんうんとうなずきながら口を開く。
「そうそう、光弘君さ。おじさんとずっとやりとりしてたよね!」
ん?
プライベートメールのはずなのに、なんで知っているんだろう?
そんな僕の疑問を察したのか、彼女は話しを続ける。
「私、実はモモ好きおじさんとは相互フォローなのよ。今朝メールが来てて、何かと思ったらさぁ!モモンゴ好きの男の子と友達になれたって、大喜びだったのよ!」
そういうことか。
なら、個人的なやりとりを彼女が知っていることにも合点がいく。
「ああ、そうなんだね。僕は…」
「あ、ごめん!もう行かなきゃ!」
言いかける僕を余所に、慶子さんは食堂を出て行ってしまった。
うーん。
なんとなくつかみどころがないよな、慶子さんって。
まだまだ仲良くなっていない証拠なのかも知れないけれど。
その夜。
今度は、「ゲマ女子」というアカウントからメッセージが届いていた。
だから、僕は慶子さんと話したいんだって。
そう思いながらも、「ゲマ女子」と名乗るくらいだ、さすがに女の子なんだろうけれど。
「あなたは最近入った人?」
いきなりこの感じか。
インターネットの距離の詰め方って、よくわからない。普通初めましてじゃないのか?
「そうです、周央モモンゴファンの友達に誘われて、最近入りました。」
つい慶子さんを「友達」と表現してしまったが、まあ問題ないだろう。
「知人」だとあまりにもよそよそしい気もするし。
「そっか!うちは名前のとおり、ゲーマーなんだけどぉ!モモンゴちゃん可愛いよね!」
そりゃそうだよな、「ゲマ女子」なんだから。ゲーマー以外の由来があるとは思えないわな。
「ゲーマーなんですね、僕も時々やりますよ~」
適当に返事を返しておく。今日こそは、慶子さんに辿りつくんだ。
たかがメッセージを送るだけだが、なんとなく険しい道を進んでいる気がしてきた。昨日といい今日といい、余計な茶々が入り過ぎる。
「え、そうなん!?うちはシミュレーションRPGよくやるよ!ってか、ため口でいいよ!」
「RPGか、女の子では珍しいんじゃない?それじゃ、ため口でいくよ。」
…ダメだ。
また、このまま夜が更けそうだな…
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以上です。
これはみとあーとです(定型文)
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