人狼ジャッジメント小説~9人地獄編~4日目夕暮れ

4日目の夕暮れ。処刑されるのは誰だ…?前回記事はこちら。9人地獄編通算8話目。
----
17時になり、投票が始まる。
例によって開票はチャンが行う。
チャン「投票結果は…」
チャンが驚いた様子で目を見開く。
チャン「マイクとフェイ、それぞれ3票づつだ。同票の場合は、決戦投票になるな」
マイク「ふざけやがって…」
フェイ「え!?なんで私が投票されてるのよ!」
ジェイが慌てる二人をなだめるように話す。
ジェイ「決戦投票の前に…弁明をしてもらいたいですな。チャンさん、それでよろしいか?」
チャン「もちろんだ。他の者は口を出さないように。2人だけに話してもらおう。その方が真実が見えるはずだ…」
アンナとロディは素直に頷く。
フェイ「私は絶対に人狼なんかじゃない。自分のおじいちゃんを殺せる孫がどこにいるっていうの?それにロディは占い師でしょ?マイクが人狼って言ってるじゃない」
マイクは頭を振る。
マイク「…トーマスさんが殺されたんだぞ?本物の占い師だと悟られて、殺されたと考えるのが道理だ。そしてそれが出来るのは、フェイ。お前だけだ!」
マイクは続ける。
マイク「3票で同票になったってことはだ。俺をはめようとする人狼側が票を合わせていているに決まってるじゃねえか。俺に入れた奴は、もう一回冷静になってくれ。さっきもいったが、俺が今日殺されたら…この屋敷は全員食い殺されるぞ…」
チャンが全員の顔を見回す。
チャン「…2人とも弁明は終わりかな?」
マイク、フェイ黙っている。
チャン「では…決戦投票を行う。マイクとフェイ以外は、再度投票してくれ」
それぞれ投票を行っていく。
フェイは不安そうな顔で投票箱を見つめる。
マイクは祈るように天を仰いだ。
投票が終わる。
チャン「結果は…マイク3票、フェイ1票…マイクが処刑されることになった」
マイク「馬鹿な…」
フェイ「うぅ…ありがとうございます!」
ジェイ「ではマイク君…すまないが…」
ジェイが銃を構える。
チャン「アンナ、フェイは下がっていなさい」
マイク「これで…終わりだな…」
乾いた銃声が響いた。
マイクの体から力が抜け、血だまりができる。
チャン「マイクが人狼でなければおしまいだ…」
ロディは満足そうな顔でその光景を見ていた。
いよいよ生存者が5人となった屋敷は、4日目の夜を迎えようとしていた。