人狼ジャッジメント小説~9人地獄編~2日目朝


2日目です。登場人物紹介と、第1夜はこちら。

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夜が明け、2日目の朝。

2日目の朝は、悲鳴から始まった。

フェイ「いやーー!!!!」

トーマス「モビーさん!?どうしたんじゃ!?」

けたたましく響くフェイの叫び声。

ロビーにはモビーが倒れてる。

その体はまるで狼に襲われたように、バラバラに引き裂かれていた。一目見て、命はないことが明白だ。

悲鳴を聞いて、次々にロビーに集まる宿泊者達。

マイク「っ!なんだよこれ!?誰か救急車を呼んでくれ!」

ジェイ「わかりましたぞ!」

ジェイは電話に走っていく。

チャン「酷いな…女子どもには見せない方がいいな、これは。フェイちゃん、すぐに出なさい。」

チャンはそういうと、泣き崩れるフェイをロビーから出し、扉に鍵をかけた。

ジェイ「電話が繋がらない…どうやら電話線が切れているらしい。なにか他に手段は…」

ジェイはそういうと、青ざめた表情であたりを見回す。

マイク「いや、この屋敷にはその電話しかないはずだ。広い屋敷だが、住んでいるのはモビーさんだけだ。電話が複数あるとは…思えない」

ドンッ!ドンッ!--ロビーの扉を叩く音がする。

スーザン「ちょっと!?フェイが泣いてるんだけど、何があったわけ?開けてよ!」

扉を叩いているのはどうやらスーザンらしい。

トーマス「モビーさんはどうやらもう助からないようじゃ…」

トーマスはそういいながら、モビーの死体にテーブルクロスをかける。

トーマス「チャンさんや…死体は見せないように、全員を集める必要があると思うのじゃが…?」

チャンは黙って頷くと、扉を開けた。

スーザン、アンナ、ロディ、フェイ、マリアンヌが入ってくる。それぞれ床に広がる血痕と、血のにじむテーブルクロスを見て、事態を察したようだ。

9人全員がロビーに揃った。

チャン「最初に発見したのはトーマスさんとフェイちゃんだったね?説明してください、トーマスさん」

チャンはそういって、トーマスに促した。

トーマス「うむ、そうじゃが…犯人扱いはして欲しくないぞい」

トーマスはそういうと全員の顔を見回し、続けた。

トーマス「フェイと朝食をとりにロビーに入ったら、モビーさんはすでに無惨な姿で横たわっていた。…儂は医者ではないが、死んでおるのは確かじゃ。遺体はそこのテーブルクロスの下じゃ」

アンナ「なんで警察や救急車を呼ばないの?」

アンナはそういうと、電話を見つめる。

ジェイ「…アンナちゃん、電話はどこにも繋がらなかったよ。確認するが、この屋敷でロビー以外に電話機を見た方はいませんか?」

全員、首を振る。

ジェイ「外はこの吹雪です。しばらくは助けを呼べそうにないな…」

マリアンヌ「そんな…一体どうすれば…」

マリアンヌはショックからか、体が震えている。

重苦しい雰囲気がロビーを支配していく。

ロディ「ゲームブック、皆さん読みましたか?」

ロディが突然口を開いた。

スーザン「ロディ君だっけ?今そんな話すんの?」

ロディ「いや、気になることが書いてなかった?人狼に選ばれた人間は、毎日夜に1人を選んで殺すことができるって…」

アンナ「…え?それは例え話でしょう?」

マイク「そうだぜ?本当に人間が殺されてたまるかよ!!」

マイクはそういうと、怒りをあらわにした。

チャン「まあまあ。ゲームブックの内容を確認してみようじゃないか。どうせこんな状況だ。全員集まっていたほうが安全だよ。部外者による犯行かも知れない」

チャンはそういって落ち着いた素振りを見せた。

チャン「…ただ、ここは孤立した屋敷といっても良いほどに誰もこない立地だ。私はこの中に犯人がいると見ているがね…」

フェイ「なんでこんな…私とトーマスじいちゃんは絶対に何もしてないよ!」

フェイは泣きながら主張する。

トーマス「うむ…では、ゲームブックを読み上げるぞい」

そこには、人狼ゲームのルールが書かれていた。

 1 このゲームは9人で行う。

 2 ゲームマスターは初回のみ、モビーが務める。

 3 9人の内訳は村人4人、人狼2人、占い師1人、霊能者1人、狩人1人、狂人1人である。

 4 それぞれの役職は本人しか知ることができない。基本的に他人には明かさないこと。

 5 村人陣営は、村人、占い師、霊能者、狩人の6名である。勝利条件は、人狼を全員処刑すること。

 6  人狼陣営は人狼と狂人で構成される3名である。勝利条件は、人狼の数と村人陣営の数を等しくすること。

 7 村人は特別な力を持たない。

 8 人狼は毎日夜に1人を選んで殺害することができる。

 9 占い師は毎日夜に一人を占い、その人物が人狼であるかどうかを知ることができる。

 10 霊能者はその日処刑された者を霊視し、その人物が人狼であるかどうかを知ることができる。

 11 狩人は毎日夜に一人を人狼の襲撃から護衛することができる。ただし、自分を護衛することはできない。

 12 狂人は特別な力を持たないが、人狼に味方する危険は人間である。人狼が勝利するように行動すること。

 13 ゲームの進行について。毎日8時から12時、13時から17時までは話合いの時間とする。この話合いで、人狼と思われる人物を特定していく。

 14 17時になったら一人一票、人狼だと思われる人物に投票する。投票結果により、選ばれた人物は処刑される。処刑された人物は、以降ゲームには参加しない。なお同票となった場合は、同票になったもの同士で決戦投票を行う。それでも同数の場合、処刑は行わない。

 15 処刑後、各人の部屋に戻ったところで、以降は部屋の外にはでてはいけない。ただし人狼同士だけは夜の間、秘密の相談ができる部屋の構造にしてある。

 16 人狼ゲームのルールは以上である。これを、勝敗がつくまで続けること。

トーマス「…ゲームブックの内容はこんなもんじゃのう…」

ジェイ「ちょっと待って下さい!処刑も人狼による殺害もあくまでもゲームの中の話でしょう!?」

ジェイは声を荒げた。

マイク「…当たり前だ。しかし、現にモビーさんは殺されている」

ロディ「人狼役の人が、本当に殺しちゃったってこと?そんな馬鹿な!」

スーザン「こんなの付き合ってられない!もう帰るわ!」

スーザンは出て行こうとする。しかし、チャンがそれを制止した。

チャン「スーザンさん、勝手な行動は止めるように。こんな吹雪で、一体どこにいくんだ?全員、モビーさんが手配したヘリコプターで来たはずだろう?幸いロビーにいれば、食事や飲料水には困ることはなさそうだ。ひとまずここにいなさい」

ジェイ「そうするのが良いでしょう。ひとまず、モビーさんの遺体を外に出しましょう。ここにあっては、いかんともし難い」

ジェイ、マイク、チャンの3名はモビーが包まれたテーブルクロスを、屋敷の外に運んでいった。

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2日目昼に続く。


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