僕が知らぬウチに~女教師寝取られ地獄 第六話
2020年1月26日

第6話。前回記事はこちら。
----
肩をポンと押される。
軽く押されただけなのに、私は自分の体が硬直するのを感じた。
「やめろ!お前ら!」
どこかから、聞き覚えのある声が聞こえた。この声は確かウチの生徒の…
その名前が浮かぶより前に、若い男が私の前に立った。
「…遊佐君?」
そう、この子は遊佐君だわ。
…最近、私を変な目で見ていた男の子…だけど、今は助けてくれる…の?
遊佐君が、私を取り囲んでいた男達と何やら話しをしている。
体が硬直していた私は、話の内容を聞くほどの余力は無く、ただ座り込んでいた。
気付くと、男達は居なくなりって。
残されたのは私と遊佐君だけだった。
「大丈夫かい、先生。立てるか?」
そういうと、遊佐君は私に手を差し伸べる。
「ありがとう…ございます」
遊佐君の手を取り、私はやっと立ち上がることが出来たのだった。
「怪我はなかった?あいつら俺の知り合いでさ、手荒なことされなかったか?」
遊佐君は笑いながら言う。
「いえ、大丈夫よ。遊佐君の知り合いだったのね。助けてくれて本当にありがとう、貴方が来なかったら、今頃どうなっていたか…」
考えただけでもまた体が硬くなる。震えが止まらない。
そんな私の肩に、遊佐君は手をかけた。
「先生…悪いんだけど、腹減っちゃってさ…恩着せがましいかもだけど、お礼にご飯奢ってくんない?」
遊佐君の提案を、私は拒むことが出来なかった。
お礼はしないとね。
私は頷くと、忠男君にメールをした。
「生徒に助けられちゃって。お礼にご飯を奢るから、少し遅くなります」